クラウド・ファンディング 2014 11 2

書名 クラウドファンディングではじめる1万円投資
著者 大前 和徳  総合法令出版

 クラウド・ファンディングとは、
インターネットを使って、多くの個人から、資金を集め、
その資金を必要とする個人や会社に提供(寄付、融資、投資)することです。
 「これでは、抽象的で、わからない」と言う人へ。
実は、多くの日本人は、クラウド・ファンディングを体験しています。
それは、「ふるさと納税」が、そうです。
 「ふるさと納税」は、
地方公共団体によるクラウド・ファンディングです。
 私は、「公共クラウド・ファンディング」が、
ここまで大人気になるとは、想像できませんでした。
 それならば、民間のクラウド・ファンディングが、
大人気になっても、おかしくないと思います。
 多くの人は、こう思うかもしれません。
「多くの個人から、資金を集め、
その資金を必要とする個人や会社に融資するならば、
銀行と同じではないか」
 しかし、金融の現場では、
銀行は、「魅力的な融資先がない」と言う一方で、
小規模の事業者は、「お金を借りたいが、銀行が貸してくれない」と言っています。
 なぜ、このようなミスマッチが起こるのか。
日本の銀行は、意思決定が、お役所のように、硬直化していて、
担保となる不動産があれば融資する、
そういう不動産がなければ融資しないとなっているからです。
 つまり、ビジネスモデルを評価して、
融資するという手法が、日本の銀行にはないのです。
 事業を始めたばかりの起業家には、不動産はありません。
しかも、新しいビジネスをどう評価するかについては、
銀行には、ノウハウがないでしょう。
 新しいビジネスには、「新しい銀行」が必要です。
新しい酒は、新しい器にしか入らないのです。
そこで、クラウド・ファンディングの出番となるのです。
 日本の個人金融資産は、1600兆円と言われています。
そのうち、850兆円は、現金・預金です。
これは、アメリカを超えて、世界最大の規模です。
 政府は、日本版のISAである「NISA」を作って、
「貯蓄から投資へ」と呼びかけていますが、効果は、今一です。
 一方、「ふるさと納税」というクラウド・ファンディングでは、
大人気で、大きな成功を収めています。
 そうであるならば、「貯蓄から投資へ」は、
クラウド・ファンディングから始めるべきかもしれません。





















































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